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牛海綿状脳症問題に関する調査・研究および開発について

カテゴリ:バイオマトリックス 2002/08/19

ニッピでは牛由来製品を製造するメーカーの責任として、英国で牛海綿状脳症が発生した当初からこの問題に重大な関心を寄せ、弊社のバイオマトリックス研究所を通じてこの問題に対する調査・研究と関連商品の開発を行ってまいりました。

1.1996年より農林水産省の家畜衛生試験場(現(独)動物衛生研究所)との間で「異常プリオン蛋白質の微量検出法の開発」に関する交流共同研究を実施し、「微量異常プリオン蛋白質もしくはその部分分解断片の検出方法」に関する特許を出願いたしました。(資料1 参照)

2.1997年からは、国の牛海綿状脳症研究プロジェクトである「プリオン病の病態発生機構の解析(プリオン病)」(資料2 参照)に参加し、民間企業としては唯一社、現在も継続して牛海綿状脳症に関する最先端の研究を行っております。一連の研究で得られた研究成果は、学術論文としても発表しております。(資料3-5 参照)

3.またバイオマトリックス研究所では、調査・研究と平行して、牛海綿状脳症関連商品の開発を進めておりましたが、今回新たに牛型の組換型プリオン蛋白質の製造に成功し、研究用試薬として近日販売の運びとなりました。また異常プリオン蛋白質の高感度検出キットについても実用化に向けた評価を行っております。
(詳しくはこちらをクリックしてご覧ください)。

4.これらの研究開発を通じて入手した牛海綿状脳症に関する最新情報を活用し、弊社は、常に自社製品の安全性に関する科学的な評価を心がけております。また社内には全社的組織として牛海綿状脳症に関する連絡会を設置しており、これらの科学的判断に基づいて製品の安全性評価を行うとともに、行政の指導にただちに対応できる体勢をとっております。

以 上 

1) 特開平10-267928 
2) 農林水産省連携開発研究
3) 「コラーゲンの医生物学的安全性」牛木祐子、服部俊治、入江伸吉
  FRAGRANCE JOURNAL 1997年7月号 42-47ページ
4) 「BSE(プリオン病)研究の現状と牛由来原料の安全性について」
  牛木祐子、服部俊治、入江伸吉
  Fragrance J. 11月号 21-27ページ (2001)
5) In vivo conversion of cellular prion protein to pathogenic isoforms, as monitored by conformation-specific antibodies. T. Yokoyama, K. M. Kimura, Y. Ushiki, S. Yamada, A.Morooka, T. Nakashida, T. Sassa, and S. Itohara.
The Journal of Biological Chemistry 276:11265-11271, 2001
http://www.ncbi.nlm.nih.gov:80/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db= PubMed&list_uids=11152682&dopt=Abstract

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