さまざまな分野から注目を集めるコラーゲン
いま、コラーゲン入りの化粧品や健康食品が人気を呼んでいます。コラーゲンは有史以前から自然界に存在していた素材ですが、数年前までは医学や皮膚生理学の専門用語でした。それが現在では、そのすぐれた性質により、さまざまな分野から注目を集めています。
コラーゲンは、動物の体を形づくる線維状のタンパク質です。私たち人間では全体重の1/15がコラーゲンといわれ、体の中できわめて重要な役割を担っています。たとえば皮膚真皮の線維成分の約90%はコラーゲンであり、骨・軟骨・腱をはじめ胃・腸・血管壁なども、コラーゲン抜きには成り立ちません。細胞と細胞をつなぎ止めて、細胞が活動しやすい環境をつくりだすのが、コラーゲンの主な役割だからです。
生活のあらゆる分野にいかされるコラーゲン
コラーゲンの優れた効能が注目され応用研究が本格化したのは、ニッピが世界にさきがけてコラーゲンの可溶化に成功し、特許を取得したことにはじまります。以後、コラーゲンの用途は食品分野、医薬・医療分野をはじめ美容分野へと展開していきました。生物由来のタンパク質であるコラーゲンはきわめて安全であるため、ソーセージの皮(ケーシング)や、化粧品の成分などに幅広く使用されています。