アルカリ処理ゼラチン(B タイプ)と酸処理ゼラチン(A タイプ)を混合して使用する場合には注意が必要です。
等電点の異なるゼラチンを混合すると、溶液にしたとき両者間でコアセルベーションが起こり液は白濁します。
その程度は両者の混合割合によって変わり、酸処理ゼラチンの混合率が5%の時が最も濁りがひどくなります。
また両ゼラチンの等電点の差が大きくなるほど濁りも大きくなります。
酸処理ゼラチンは通常使用のpH 域でプラス荷電を帯びているため、一般的にマイナス荷電を持つ多糖類や
ポリフェノール類と併用すると白濁を起こす場合があります。また、紅茶などのタンニンを含む物質でゼリーを作る
場合も、タンニンがマイナスに荷電しているために白濁を起こし、商品価値を著しく落とします。これらの場合、中性のpH 域でマイナスに荷電しているアルカリ処理ゼラチンを用いることにより白濁しないゲルを得ることができます。
コラーゲンペプチドでも同様の現象が生じるので注意が必要です。
下記写真は、紅茶ゼリーを作ったときの使用したゼラチンによる違いとなります。
|