よくあるご質問

牛/豚、酸/アルカリの違い

原料特性、製法の違いに起因しますが、牛由来は主にアルカリ処理ゼラチン(Bタイプ)、豚由来は主に酸処理ゼラチン(Aタイプ)の製品が多いです。等電点が主な違いで、使用する食材との相性に気を付ける必要があります。
例えば、ポリフェノールや多糖類などと共存させる系の場合、アルカリ処理ゼラチンの方が相互作用が少ないため向いている傾向にあります。トランスグルタミナーゼで架橋する場合は、作用点(グルタミン)が多い酸処理ゼラチンの方が向いています。

分子量と溶解温度について

ゼラチンの平均分子量は製品にもよりますが、3万~30万程度です。低分子量の方が融点も下がり、溶解温度は低くなる傾向にあります。

冷却条件とゲルの強度について

ゼラチン溶液をゲル化させるには、十分に冷やす必要があります。濃度により、ゲル化に要する時間、ゲルの強度は異なってきますので、用途に応じて条件設定する必要があります。凝固した直後よりも、さらに時間をかけて冷やすことで、より強固なゲルを形成します。

ゼリー強度と濃度の関係について

濃度上昇に伴い、ゼリー強度は増加します。その値は、ほぼ濃度の二乗に比例しますが、濃度が20%を超えるとさらに上昇率が上がります。

ゼリー強度と濃度の関係

水溶性ゼラチンの使用方法(溶解方法)について

通常のゼラチンは室温以下の水には溶けず、膨潤するだけです。水溶性ゼラチンは膨潤せずにそのまま溶解しますが、極めてダマ(ママコ)になりやすいので注意が必要です。あらかじめ水によくなじむ粉末(砂糖など)と粉体混合しておくと、速やかな溶解が可能です。ダマ(ママコ)になることを防ぐために、顆粒化した製品も用意しています。 

ゼラチンの推奨添加量

ゼラチンの種類やその用途によってさまざまですので、一概には言えません。
例えば、コーヒーゼリーだと1.5~2.0%程度です。

ゼラチンの架橋形成について

よく使われる架橋剤は、多価アルデヒド、ホルマリン、金属イオン(アルミニウム、クロムなど)です。食用ではトランスグルタミナーゼ、タンニンなどがあります。糖類と共存させる系で加熱すると、褐変と架橋が生じます。架橋剤を使わずに、粉末の加熱のみによる架橋反応も可能です。

ゼラチンの物理特性を維持するための注意点

ゼラチン溶液の状態では、そのpHが酸やアルカリ側に振れるほど、またその温度が高いほど加水分解が生じ、物理特性が低下する傾向にあります。
乾燥粉末の状態だと、保存温度が高いほど、また保存時間が長いほど不溶化する傾向にあります。 

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