ニッピの祖業は皮革製造
皮(革)の歴史は非常に古く、原始時代の人々の生活の中から始まっているといえます。
日本における皮革産業の歴史もかなり古くにさかのぼりますが、近代的な皮革産業の歴史は比較的浅く、ニッピの歴史そのものが近代皮革産業の歴史といっても過言ではありません。
1907年(明治40年)、大倉製皮製造所、桜組、東京製皮の三社が合併し、日本の近代皮革産業を代表する日本皮革株式会社(現:株式会社ニッピ)が設立されました。
ニッピ(社名が日本皮革の当時から略称として“ニッピ”を使用)は、タンニン鞣しやクロム鞣しによる皮革製造業に邁進するかたわらで、皮やその副産物である「にべ」に含まれるコラーゲンの研究を進めてきました。日本の皮革産業を発展させる一方で、新たな分野へ進出し、事業を発展しています。
創業当時の東京工場
皮革製品販売について
2007年3月、ニッピは国内皮革工場を閉鎖しました。しかしながら、一世紀にわたって培ってきた皮革製造業の技術や知識は、同年に設立した株式会社ニッピ・フジタに継承されています。
株式会社ニッピ・フジタ
ニッピの皮革営業部門と、長年ニッピと取引関係にあった婦人靴用革を販売する株式会社藤田商店が会社を分割し、共同で株式会社ニッピ・フジタを設立しました。
ニッピ・フジタは、皮革のプロフェッショナル企業として、日本を含め世界中のタンナー*とユーザーを繋いでいます。
* タンナー:製革業者。動物の生皮をなめして革にする業者。
皮革の分析と検査
一般財団法人日本皮革研究所
一般財団法人日本皮革研究所は、研究開発と品質分析を通じて、皮革およびその副産物の安心・安全を支えることを目的とした非営利団体です。
出自はニッピの創業当初からある皮革研究部門で、1938年に財団法人として独立しました。皮革の耐久性や色落ち検査、化学分析や革の判別など、皮革に関する“分析のスペシャリスト”として活動しています。