用語集
ア行
アルカリ処理ゼラチン(あるかりしょりぜらちん)
皮、骨などのコラーゲンを主成分とする材料を水酸化カルシウムなどのアルカリ溶液に長期間浸してから熱水で抽出して得たゼラチン。この処理によりコラーゲンの化学的純化が進むとともに、コラーゲン自身に部分的な化学変化が起き、ゼラチンの収量が増大し、物性の改良と均質化に役立つ。また、等電点が低下するなど化学的な性質にも変化を与える。写真用ゼラチンなど高い純度が要求されるものには主としてこのタイプのゼラチンが使用される。
引用文献等:革及び革製品用語辞典
エンドトキシン(えんどときしん)
内毒素。グラム陰性菌の細胞壁の成分であるリポ多糖のことで積極的には分泌されない毒素。細菌が死んだ後に菌体の細胞壁が壊されてその内部に存在する細胞膜の構造が毒素として作用することから内毒素と呼ばれる。
オセイン(おせいん)
骨のコラーゲン。皮のコラーゲンと同じ系統である。主として風化した牛骨を塩酸などで脱石灰処理して得られ、純度の高いゼラチンが得やすいため、写真用ゼラチンの原料として用いられていた。
引用文献等:革及び革製品用語辞典
カ行
カウハイド(かうはいど)
生後2年以上の雌成牛(経産乳牛)の皮。銀面のきめは細かいが、皮の線維組織はことに腹部がルーズである。
引用文献等:革及び革製品用語辞典
可食ケーシング(かしょくけーしんぐ)
天然腸又は人工ケーシングのうち、コラーゲンケーシングのような可食材料からなるもの。
引用文献等:革及び革製品用語辞典
化製場(かせいじょう)
獣畜(牛、馬、豚、メン羊及びヤギ)の肉、皮、骨、臓器等を原料として皮革、油脂、にかわ、肥料、飼料、その他のものを製造するために設けられた施設で、その設置には都道府県知事等の許可を必要とする。上記の行為を化製場以外の施設で行うことは法で禁止されている。化製場は、へい獣取扱場(死んだ獣畜を解体、埋却、焼却するための施設又は区域)と合わせて、へい獣処理場と呼ばれている。
引用文献等:革及び革製品用語辞典
カーフスキン(かーふすきん)
生後6か月以内の子牛の皮。成牛皮に比べて銀面は平滑できめが細かく、最高級の革となる。
引用文献等:革及び革製品用語辞典
可溶化コラーゲン(かようかこらーげん)
生体のコラーゲンの大部分は不溶性であるが、これを酸、アルカリ、タンパク質分解酵素などで可溶性にしたコラーゲン。
引用文献等:革及び革製品用語辞典
皮(かわ)
動物体の最外層の組織。表皮、真皮、皮下組織よりなる。製革では毛、表皮及び皮下組織は準備工程で取り去られ、膠〈こう〉原繊維が織物状に交絡している真皮部分が革になる。哺乳動物の皮、ことに家畜の皮が製革業の主原料皮となり、大動物の皮をハイド、小動物の皮をスキンと読んで区別している。
引用文献等:革及び革製品用語辞典
革(かわ)
動物より剥いだ皮を脱毛し、鞣して得られる製品で、鞣し革〈がわ〉、革〈かく〉ともいう。また、鞣していない生皮〈なまかわ〉から革までを含めて皮革〈ひかく〉と総称する。毛皮は毛をつけたまま鞣したもので、広義には皮革に含める。原料となる原皮は、牛、羊、ヤギ、馬、豚、鹿などの哺乳類のほか、ワニ、トカゲなどの爬虫類が用いられるが、牛皮の使用量が最も多い。皮を鞣すことにより腐敗し難く、柔軟性、多孔性、耐水性に優れた革になる。
引用文献等:革及び革製品用語辞典
官能検査(かんのうけんさ)
人間の感覚によって物の品質の評価や検査を行うことで、機器で測定し数量化できないような品質を評価する。革の場合は、標準革又は対象革を定め、これと比較しながら柔軟性(柔らかい・硬い)、充実性(ふくらむ・やせる)、しぼ(小さい・大きい)、きめ(細かい・粗い)、しわの伸びなどを評価する。
引用文献等:革及び革製品用語辞典
基質(きしつ)
酵素の作用によって化学変化を受ける物質。酵素は基質特異性をもつため、基質は酵素によって特定の化学反応を受ける。例えば、コラゲナーゼは、コラーゲンを基質として加水分解する酵素である。
引用文献等:革及び革製品用語辞典
基質特異性(きしつとくいせい)
酵素は特定の物質(基質)にだけ作用して、特定の化学反応を起こす。これを酵素の基質特異性といい、非常に厳密なものから、類似の構造すべてに作用する比較的広いものまである。この特異性を形づくっているのは酵素タンパク質であり、反応に直接関与する部位を活性中心という。酵素と基質の関係は鍵穴と鍵に例えられ、活性中心の科学的な性質と立体的な構造が、基質と相補的な複合体をつくってはじめて基質に変化を与える。
引用文献等:革及び革製品用語辞典
キップスキン(きっぷすきん)
中牛皮ともいう。皮の大きさ、品質とも小牛皮と成牛皮の中間に位置する。
引用文献等:革及び革製品用語辞典
基底膜(きていまく)
動物の組織において、上皮組織と結合組織の境界に形成される薄い膜状をした細胞外マトリックスで、細胞接着の足場として働く。代表的な成分は、Ⅳ型コラーゲン、ラミニン、ニドゲン、パールカンなど。
引用文献等:革及び革製品用語辞典
きめ(きめ)
革の外観的品質を評価する重要な項目の一つで、天然革本来の銀面の状態(模様)。原皮の種類により特徴があるが、製革工程によっても影響される。官能検査では、毛孔が大きく開口し銀面の隆起が大きいときはきめが粗いとし、毛孔の開口が小さいときめが細かいと評価される。
引用文献等:革及び革製品用語辞典
銀面(ぎんめん)
製革工程で毛及び表皮を除去した真皮の表面をいう。銀面は、毛穴の大きさ、形状、配列の仕方、毛穴間の形状などで、家畜の種類による特徴を示す。銀面の模様は革の商品価値に影響する。
引用文献等:革及び革製品用語辞典
クラスト(レザー)(くらすと)
クロム鞣し又は植物タンニン鞣しなど、鞣し後乾燥した未仕上げ革。
引用文献等:革及び革製品用語辞典
クロム鞣し(くろむなめし)
3価クロム錯体を反応体とする鞣し方法。準備工程の終わった皮をピックリングした後、クロム鞣剤を含む鞣し液とドラムやハイドプロセッサーなどを使用して回転することにより鞣しを行う。多様な物性、優れた耐熱性と染色性をもつ革が得られる。
引用文献等:革及び革製品用語辞典/日英中皮革用語辞典
ケーシング(けーしんぐ)
肉および肉製品の包装資材。豚、羊腸等の天然ケーシングと、セルロース系、塩ビ系およびコラーゲンケーシング等の人工ケーシングがある。
引用文献等:革及び革製品用語辞典
ゲル(げる)
①高分子が三次元網状に架橋され、これが溶媒を吸って膨潤したもの。②濃度の高いコロイド粒子に適当な刺激(熱など)を与えたときに強い溶媒和が起こりゼリー状に固化したもの。寒天、ゼラチン、生物の種々の結合組織、皮膚粘膜、高吸水性樹脂など。
引用文献等:革及び革製品用語辞典、他
原皮(げんぴ)
革および毛皮の製造原料となる動物皮。主に家畜の屠体〈とたい〉から剥皮し、革や毛皮製造工程に入るまでの皮。
引用文献等:革及び革製品用語辞典
合成皮革(ごうせいひかく)
革類似物の一つ。人工皮革との同義に用いることもある。布や不織布などの支持体(基布)にかくの銀面層に相当する表面層を高分子物質でこうせいさせたもの。
引用文献等:革及び革製品用語辞典
コラーゲン(こらーげん)
動物の皮革・腱・軟骨などを構成する硬蛋白質の一種。温水で処理すると溶けてゼラチンとなる。膠原質〈こうげんしつ〉。
引用文献等:広辞苑(第7版)
コラーゲンケーシング(こらーげんけーしんぐ)
コラーゲンを主材料とする人工ケーシング。皮(主として床皮)のコラーゲン線維を分散または一部可溶化してから凝固浴中もしくは空気中に吐出して円筒フィルム上に成型、乾燥して製する。天然腸に性質が類似し、多くは可食性で、食肉加工で広く使用されている。
引用文献等:革及び革製品用語辞典
コラーゲンペプチド(こらーげんぺぷちど)
ゼラチンを酵素分解し、低分子化したものをコラーゲンペプチドという。ゼラチンより分子量が小さく、水に溶け、冷却しても凝固しない。体への吸収性が高まることから、コラーゲンの補給を目的としたサプリメントや飲料などに使用される。
引用文献等:コラーゲンペプチド・ファクトブック(日本ゼラチン・コラーゲン工業組合出版)
コラゲナーゼ(こらげなーぜ)
未変性コラーゲンのらせん領域を生理的条件下で特異的に切断するタンパク質分解酵素。コラーゲンの三重らせん構造は、通常のタンパク質分解酵素では分解を受けないが、コラゲナーゼでは分解される。
引用文献等:革及び革製品用語辞典
サ行
細胞外マトリックス(さいぼうがいまとりっくす)
細胞外マトリックスは、文字通り、細胞の外周に形成される線維状あるいは網目状の構造体の総称である。解剖学的には、結合組織の主体である間質と上皮組織を裏打ちする基底膜に大別される。
引用文献等:実験医学増刊「プロテオミクス時代のタンパク質研究」
酸処理ゼラチン(さんしょりぜらちん)
皮などのコラーゲン性組織を酸に浸してから熱水で抽出して得られるゼラチン。アルカリ処理ゼラチンよりも不純物が多いがゲルやフィルムにしたときの強度が大で、等電点は高い。食品用の豚皮ゼラチン、カプセル剤に使用するゼラチンはこのタイプが多い。
引用文献等:革及び革製品用語辞典
仕上げ(しあげ)
革の外観、物性、耐久性、改善など、市場での商品価値の向上を目的として施す作業。製革上では鞣し後、染色、加脂から製品革に至る全作業を含めることもあるが、狭義には乾燥後の処理を指す。乾燥後の仕上げは塗装による方法とバフィングによる方法に大別される。
引用文献等:革及び革製品用語辞典
シェービング(しぇーびんぐ)
皮または革の肉面側の表面を回転する刃ロールで削る作業。“すき”ということもある。原則的には、鞣した革を染色・加脂などの湿仕上げ作業を施す前に準備調整と肉面の皮下結合組織の除去のために行う。
引用文献等:革及び革製品用語辞典
しぼ(しぼ)
革の外観的品質を評価する重要な項目の一つで、革の銀面を内側に折り曲げたときにできるしわの状態をいう。このしわが細かく、均一である場合、しぼがよい、またはしぼだちがよいと評価される。
引用文献等:革及び革製品用語辞典
写真用ゼラチン(しゃしんようぜらちん)
フィルムカメラの写真用乳化剤中の結合剤として使用されたゼラチン。不純物が少なく、物性が強く、品質の変動が少ないことが要求される。主としてオセインからのアルカリ処理ゼラチンが使用される。(※デジタル化により現在は取り扱っておりません)
引用文献等:革及び革製品用語辞典
真皮(しんぴ)
皮の大部分を占め、鞣し後、革となる重要な部分。外側は表皮に、内側は皮下組織に接する中胚葉性の組織で、膠原繊維の三次元的網状構造から成る。
引用文献等:革及び革製品用語辞典
ステアハイド(すてあはいど)
生まれて数か月後に去勢して肥育した雄牛の皮。代表的な製革原料。
引用文献等:革及び革製品用語辞典
成牛皮(せいぎゅうひ)
一般にカーフスキンおよびキップスキン以外の牛皮を成牛皮という。大判で厚く、線維組織が比較的均一で充実し、強度および耐久性のある革となる。主な種類としてステアハイドとカウハイドがあり、製革業の主原料となっている。
引用文献等:革及び革製品用語辞典
石灰づけ(せっかいづけ)
製革の準備工程中、最も重要な工程で、水酸化カルシウムを過飽和濃度に調整した石灰溶液に原皮を浸漬処理する作業。ライミングともいう。この処理によって、毛・表皮の破壊・不必要タンパク質の除去・脂肪のケン化がなされるとともに、皮は膨潤し、線維構造がゆるめられほぐされる。
引用文献等:革及び革製品用語辞典
ゼラチン(ぜらちん)
1)皮、骨などの動物結合組織を熱水などで抽出して得られるコラーゲン変性物の総称。水溶性で線維形成能を持たず、溶液を冷却するとゲル化する。粘着性や保護コロイド物質としての能力、他の高分子物質との相容性が大であり、食品用安定剤、ゼリー、微生物用の培地、写真乳剤、カプセル剤、接着剤、結合材など広い用途を持つ。
2)誘導蛋白質の一種。コラーゲンを含む物質(動物の皮・骨・結合組織など)を長時間石灰液中に浸すか酸で処理したものを温水で抽出して製造する。その粗製品は膠〈にかわ〉。熱湯に速やかに溶解し、冷却すれば凝固する。食用のほか、接着剤・培養基・写真感光材料などに用いる。
引用文献等:1.革及び革製品用語辞典、2.広辞苑(第7版)
ゼリー強度(ぜりーきょうど)
ゼラチンなどのゲルまたはゼリーを形成した物体の機械的強度、主として硬さの尺度である。ゼラチンの場合、その濃度、温度、pH、共存物質などにより変動があるが、同一条件では分子量などの固有の性質に依存して変化するので、ゼラチン標品の特性を判定する重要な項目である。
引用文献等:革及び革製品用語辞典、他
底革(そこがわ)
靴の底に使用する革。一般的には成牛皮を植物タンニンで鞣した厚い革をいう。耐久性が求められるので、タンニン含量の多い革が用いられる。
引用文献等:革及び革製品用語辞典
タ行
脱灰(だっかい)
石灰づけ脱毛後のアルカリ性で膨潤した石灰づけ裸皮(ペルト)を、酸または酸性の塩で中和し、皮に結合あるいは沈着しているカルシウムを可溶化して溶出除去する作業。皮の膨潤は消失し、元の状態になる。
引用文献等:革及び革製品用語辞典、他
タンニン鞣し(植物タンニン鞣し)(たんにんなめし(しょくぶつたんにんなめし))
タンニンを主体として使用する鞣し方法。古くから行われていた鞣し方法で、植物の樹皮などから採取された植物のタンニンエキスが使用される。植物タンニン鞣しによる革に比較して堅ろうであるが、伸びおよび弾性が少なく、可塑性に富む。また、タンニンの皮への浸透が遅いため、クロム鞣しに比べて鞣しに時間がかかる。
引用文献等:革及び革製品用語辞典
タンナー(たんなー)
製革業者。皮を鞣すという英語のtanに由来する。
引用文献等:革及び革製品用語辞典
とこがわ(床皮・床革)(とこがわ)
厚い皮革は使用目的によって銀面(皮の表面側)のついた層と、その下層部分に水平に2~3層に分割して使用する。この下層部分を床皮(革)という。
引用文献等:革及び革製品用語辞典
トリミング(とりみんぐ)
皮および革の周囲を切り整えること。
引用文献等:革及び革製品用語辞典、他
ナ行
鞣し(なめし)
動物皮に化学的並びに機械的に処理を施して、革〈かわ〉や毛皮〈けがわ〉にすること。皮は鞣し処理により腐敗し難くなり、柔軟性、多孔性、耐水性、耐熱性などの優れた性質になる。製造工程は、準備工程(原皮から革や毛皮として不要な成分や部分を除く作業)、鞣し工程(狭義の鞣し(tannage)。鞣し剤で皮の主要タンパク質であるコラーゲン線維・組織を固定・安定化し、革や毛皮としての基本的な性質を付与する)、仕上げ工程(革や毛皮の物性を改良し、さらに商品価値を高めるために行う)に大別される。これらの工程すべてを含めて広義に鞣しということが多い。
鞣しの種類は極めて多く、クロム鞣し、植物タンニン鞣し、油鞣し、アルミニウム鞣し(ミョウバン鞣し)、アルデヒド鞣しなどがあり、一般にはこれらの鞣しを併用したコンビネーション鞣し(複合鞣し)が行われている。
引用文献等:革及び革製品用語辞典
ニカワ(膠)(にかわ)
工業用ゼラチン。皮とその屑、骨などから熱水抽出で得られる。写真用ゼラチンや食用ゼラチンに比較して一般に不純物が多く、分子量その他の性質の分布が広いゼラチン同族体の混合物であると考えられている。他の高分子物質との相溶性が良いので接着剤、結合剤としての用途が広い。
引用文献等:革及び革製品用語辞典
肉面(にくめん)
皮の裏革の面。剥皮後の皮では皮下組織を指すが、製革工程で皮の厚さを調整したものでは、肉面は真皮網状層を指す。銀面に対応して用いられる。
引用文献等:革及び革製品用語辞典
にべ(にべ)
皮のトリミング屑やフレッシング屑のこと。原皮からのものを生にべ、石灰づけ後のものを石灰にべという。生にべは主に牛脂を抽出し、石けん材料などとし、残渣を肥料・飼料とする。石灰にべは、主にゼラチン、にかわの原料として利用される。
引用文献等:革及び革製品用語辞典
日本エコレザー(にほんえこれざー)
「日本エコレザー基準(JEL基準)」に適合し、皮革製造におけるライフサイクルの中で環境負荷を減らすことに配慮し、環境面への影響がないと認められる革を指す。
主な認定要件:1.天然皮革である*、2.排水・廃棄物が適正に処理・管理されている、3.適切に入手された原料皮から製造されている、4.臭気・化学物質・摩擦に対する染色堅牢度の基準を満たしている、5.発がん性染料・指定する化学物質を使用していない
*.JIS K6541:2024に規定する革,レザーの定義及びISO15115:2019 Leather-Vocabulary に基づく
引用文献等:一般財団法人日本皮革産業連合会
ハ行
ピックリング(ぴっくりんぐ)
準備工程の脱灰・ベーチングが終わった弱アルカリ性の皮を、酸と塩の混合溶液に浸漬処理して、次の鞣しに都合の良いpHにする作業。
引用文献等:革及び革製品用語辞典
フレッシング(ふれっしんぐ)
裏打ち〈うらうち〉ともいう。皮の裏革(肉面)の結合組織や脂肪などを削り取ってきれいにする作業。これにより塩化ナトリウムや他の薬剤の浸透が容易になる。
引用文献等:革及び革製品用語辞典
ベーチング(べーちんぐ)
酵解ともいう。柔軟で伸びがあり銀面が平滑できれいな革にするために、皮を酵素処理する作業。石灰づけ・脱灰のすんだ皮に酵素剤を作用させて、皮に残存する毛根・タンパク質分解物・脂肪などをさらに分解し除去する。
引用文献等:革及び革製品用語辞典
ペプチド(ぺぷちど)
2個以上のアミノ酸がペプチド結合によって結合したもの。少数のアミノ酸が結合したものをオリゴペプチドと呼び、タンパク沈殿試薬で沈殿しない。多数のアミノ酸が結合したものはポリペプチドと呼ぶ。
引用文献等:革及び革製品用語辞典
膨潤(ぼうじゅん)
弾性のあるゲル状物質が溶媒を吸収して体積が増加する現象。[皮革では]皮を酸あるいはアルカリの水溶液に浸漬すると、強く吸水して膨らむ現象。[ゼラチンでは]ゼラチンを水に浸漬すると膨らむ現象。
引用文献等:革及び革製品用語辞典、他
マ行
水漬け(みずづけ)
製革の準備工程の最初の作業。原皮に付着している汚物・塩・皮中の可溶性タンパク質などを洗浄除去あるいは溶出させ、吸水軟化させて生皮の状態に戻す作業。皮が腐敗せぬよう特に注意する必要がある。
引用文献等:革及び革製品用語辞典
ヤ行
ラ行
裸皮(らひ)
石灰づけなどにより脱毛した皮で、鞣し前の皮を指す。
引用文献等:革及び革製品用語辞典
ラミニン(らみにん)
細胞外マトリックスの基底膜を構成する巨大タンパク質。α、β、γの3種類のサブユニット鎖がcoiled-coilドメインを介して十字架様に会合したヘテロ3量体を形成する。細胞接着活性、細胞遊走活性、細胞分散活性、神経細胞の突起伸張活性、上皮細胞の管腔形成誘導活性など、様々な生物活性が報告されている。
引用文献等:実験医学増刊「プロテオミクス時代のタンパク質研究」
ワ行